序章 繊細さんってどんな人?
p36
ひといちばい感じ、深く考え、味わう。
この繊細さは、人のために活かすこともできますし、自分のために活かすこともできます。
第1章 感じる幸せ
p44
まず大切なのは、「楽しんだり感じたりすることに、もっと時間を使ってもいいんだ」と許可することです。
えっ、そんなこと?と驚かれるかもしれません。
ですが、幸せな時間が、いつのまにか「生産性がない」「無駄なもの」として隅に押しやられていることがあるのです。
「自分のために時間を使うのに、なんだか罪悪感がある」ということはないでしょうか。
p48
感じる力は、毎日、様々な場面で使われています。
職場で、「あの人にはこういう言い方だと伝わりやすい」と感じて、メールの文面や資料作りに活かしたり、「こうしてほしいんだな」と気づいて、相手のためにささっと動いたり。
第2章 直感の幸せ
p110
「人生をかけてやりたいこと」は、実は、職業名やものごとの名前ではありません。「本音で人と話したい」「黙々と手を動かしたい」「人の心を動かしたい」など、「~したい」のついた抽象的な言葉(動詞)で表されます。
第3章 深く考える幸せ
p124
たとえば、カフェのレジ横にハロウィンのカボチャが飾られているのを見たとき。
「かわいい!」「もうハロウィンかぁ」といった感想を抱くだけでなく、
「この飾り、店員さんが買いに行ったのかな」
「こういうの飾るのって楽しいよね」
など、一瞬で様々な思いがめぐるのです。
そこには、「へぇハロウィンか」では終わらない、きめ細かく豊かな喜びがあります。
p125
繊細さんは、表面的なことよりも本質的なことに注目し、深く掘り下げて考察する傾向にあります。
(中略)
など、興味を持ったら一直線。自分の興味のあることについて探求し、調べたり思いを巡らせたりと、その世界をとことん楽しみます。
第4章 表現の幸せ
p154
表現には、「呼応」と「深堀り」という2つの方法があります。相手のニーズを打ち返す方法と、自分を深堀して普遍性に行き着く方法です。
第5章 良心の幸せ
p179
繊細さんは感じる力が強く、心の中の小さな違和感をそのままにすることができません。「この商品、そんなに好きじゃない」「お客様には不要では」と思っていると、売るたびに噓をついている気がしてストレスがたまるのです。
p189
向いていない仕事や違和感のあることは、この広い世界にいる「それがやりたくて得意な人」に任せ、自分は、自分のやりたい仕事に全力を尽くす。
第6章 共感の幸せ
p201
価値観の異なる相手であっても簡単には否定せず、話しの背景に思いを馳せて「そういう考え方があるんだ」「それもいいね」と、おおらかに話を聞ける。話手からすると、安心して話せるし、受け止めてもらえる感じがするのです。
繊細さんの聞く力は、周りの人たちの力になっています。
p207
繊細さんは本来、周りの人とのあたたかいやりとりに喜びを見出す人たちです。だからこそ、「この人といたらしんどいな」と思う相手とは距離をとり、一緒にいて元気が出る相手、のんびりとくつろげる相手と一緒にいる必要があります。
ちょっとワガママかなと思うぐらい、まずは自分を優先することが大切なのです。
コメント
繊細さんはマイノリティではなく、すぐ近くにたくさんいる人たちだと知ってから、HSPには関心を持つようになりました。
自分はまちがいなくだんとつの非繊細さんです。なので、なおさら理解のために、かけてしまう迷惑を少しでも減らせるように、より多くの幸せを感じてもらえるように、本書のような本を通じて勉強させてもらっています。
本書で例示されている繊細さんの視点の深さには、本当に驚かされます。
だから、カードゲームなどをやっていても繊細さんに自分はすぐに負けてしまうのか…と納得です。
繊細さんにはいつもいつも楽しく幸せを感じられる環境をつくってもらっているんだな、と前出の本に引き続き感じます。
繊細さんに、少しは幸せを感じてもらえたり、多少はイヤな思いを減らせるようにできたらいいなとは思いますが、まずは繊細さんに助けてもらっていることを見つけるところから探してみるのも良さそうです。
してもらった嬉しいことを探すのは、非繊細さんにとって宝探しのようなことかもしれません。
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