本年度から、VRを用いた研究に着手しました。
建築空間が想定した心理的効果を発揮しているかどうか、予想するのにVRを用いています。
「○○を意図して設計しました」や「この設計により人々の○○が誘発されます」という文章を、建築関連の雑誌で頻繁に見かけます。
ただ、いままでずっと「それは本当に設計者の意図通りに機能しているの?」という疑問がありました。
その一方で、建築という大きなものを実際に作って効果を確認することには大きな費用がかかるため、費用対効果がおても悪いとも思っていました。
私たちの研究室では、本年度からVRを用いた空間評価研究に着手しました。
VRで得た評価結果が実際の環境の評価に近いことが、他の研究者により確認されていることもVR研究を開始する後押しとなっています。
実際の使用状態を実測するのではないため、あくまで「効果の予想」ではありますが、おおざっぱに案の良し悪しのあたりをけることができます。A案とB案があって、どちらが良いか迷ったときに、今までカンで決めていたところを、VRで決めるというような場面で活用することが出来そうです。いままでより妥当な意思決定につながりそうです。
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