1年前はあたりまえだった、クラスメートが一つの空間で集まって参加する授業が、いまではとても貴重なものになってしまっています。
私の受け持つ授業の一つは、その貴重な対面授業の一つです。
一方通行の授業ではオンライン授業と変わらない、と考えて、授業の半分はグループワークにしています。
授業の前半で紹介したキーワードなどについて、グループで追加で調べたりして、キーワード説明動画を撮影するという取り組みです。
広い教室ではありますが、何組物グループが同時に相談したり動画撮影をしたりしているので、動画を撮影する環境としてはやや…結構にぎやかです。
ただ、コミュニケーションをとって学ぶことに前向きな気持ちになることも「教室」の役割なのかも、と考えて、なるべくコミュニケーションが止まらないようにしたいなと思っています。
「ちょっとは静かにさせてよ!」って思われてしまっているかもしれませんけどね。
一年の2/3が過ぎようとしていますが、これまでの時間で多くの教員という立場の人たちが「対面で授業を行う意味」や「オンラインでの授業の有り方」を試行錯誤してきたことと思います。
ただ、その試行錯誤に奮闘しているあいだは、授業を受ける側の立場の人たちがとても大きな苦しみの中にいたことにはなかなか想像が及ばなそうです。
放っておかれることや孤独であることが耐え難くつらいということを知っていながら私自身がこれまで何もできてこなかったことに、対面授業が再開されてから、授業を受けに来てくれた目の前にいる人たちと話しているうちに、ようやく気付くことができました。
感染症が広まってしまっていることは無かったことにはできませんが、このような現状を、大学って何?教育って何?授業って何?教室って何?と再考するきっかけにして、私の持つ役割を少しはましな形で果たして行こうと引き続き試行錯誤を続けていきます。
宇都宮大学の今年度の対面授業は、12月末で終了してしまう予定です。
Comments