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Book Review / 読書ノート「ハーバードの個性学入門」

  • itoigawa1
  • 2020年12月31日
  • 読了時間: 3分

はじめに

社員の中に勤務ぶりが悪く、同僚から「一緒に働きづらい」と評価されてきた人物がいるかもしれない。しかし、これからは評価を理由に解雇するのではなく、問題行動を引き起こす環境が確認されるだろう。その結果として新しい環境が提供されれば、問題社員は同僚との関係や業績を大きく改善させられるし、あなたは自分の部署に隠されていた宝石を発見できるかもしれない。


第2章

私たちが暮らす世界では、企業も学校も政治家も個人の重要性を強く訴える。しかし実際には個人よりも制度が常に重要だという前提の下で何もかもが設定されている。(中略)そして別の進路を取ろうとすれば、それは見当違いで考えが甘く、完全に間違っていると指摘される。突出することよりも、制度に従うことの方が優先されるケースはあまりにも多い。


第4章

私たちのほとんどは、体の少なくとも一部分が極端に大きいか、もしくは極端に小さい。だから、平均的なパイロットを対象に設計されたコックピットは、だれのために設計されたコックピットでもなくなった。(中略)もちろん相応の見返りが得られれば、サイズは一時的なものだと信じ込むことが理に適うときもある。一例が洋服の大量生産だ。誰にでもぴったりフィットするものは作れないが、その見返りとしてすべての人を対象にしたシャツやパンツが低価格で大量に生産される。


第4章

自分に備わっているばらつきのある才能に注目できるようになれば、才能の一面だけに注目する罠に陥る可能性が少なくなり、潜在能力が日の目を見ないで終わる展開を回避できるだろう


第5章

特に好きだったのは、生徒一人一人がじっくり考えてアイデアを出し合い、みんなで持論するように仕向ける教師だった。一方、事実は既に分かっているのだから、生徒は黙って説明を聞いて理解すればよいと考えている教師には不満を募らせ、幻滅を感じた。


第8章

みんなと同じになって、その中で秀でることを目指すのではなく、最高の自分の想像が目標になる。ランクの高い大学へ入学するために平均以上になろうと夢中になる代わりに、専門知識の分野で秀でるために努力するようになる。最高の大学志願者を目指して他の学生と競うのではなく、最高の形で建築事務所や人類学研究所に就職したり、子供服のデザイナーとして採用されたりするため、みんなと競うようになるだろう。


第9章

キム・キャンベルのストーリーからは、フィットすれば機械は想像されるという教訓が得られる。環境が自分の個性にマッチしなければ、すなわちコックピットの制御装置に届かなければ、その影響で成果は確実に損なわれてしまう。逆に環境とうまくフィットすれば、コックピット、教室、役員室など場所を問わず、自分の真の能力を発揮できる機会が得られるだろう。


コメント

これまで、メンバーが希望する育成したい能力を伸ばす機会を提供しようと試みてきました。

また、いわゆる底上げと言われるような平均的な能力の育成の必要性を来校してくれた卒業生が話してくれたので、来年度からは少し力を入れようと計画しています。

ただ、メンバーに提供するチャンスや機会を、メンバーそれぞれの個性に応じて調整することは、まだまだ全然できていないように思います。

メンバー一人一人が活躍でき伸ばしたい能力を伸ばせる環境を作ることが研究室の主催者の役割の一つだと、本書が厳しく教えてくれました。




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