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Book Review / 読書ノート「生物進化を考える」

  • itoigawa1
  • 2020年9月17日
  • 読了時間: 2分

第4章 p110

突然変異の性質のうちで、進化との関連においてとくに重要なのは、それが分子以下のレベルにおける偶然的な事象であり、生物体が異なった環境にさらされた時、それに適応するような突然変異が特に方向性を持って誘発されるようなことは無いという点である。


第5章 p130

ダーウィンが「理論の難点」と題する第六章を設け、自説にとっての難題と思える観察や異論を取り上げ、それらを正面から論じている点である。一般に、客観的であるべき自然科学の分野でも、新設を提唱する場合、ほとんどの著者は自説に都合の良いことばかり書き、以後その説を繰り返すときにも、その難点や批判には全く耳を貸さないか、考えようともしないのがふつうである。これに対し、ダーウィンのように、自説に不利なことをあえてさらけ出し、熱心に検討する態度は驚くべきことと言わねばならない。


第9章 p267

著者の考えでは、宗教を信じるという性質なども集団生活の産物である。いわゆる、”愛国心”(自分が帰属する集団への忠誠心、といった方が適切かもしれない)というものも、部族間の淘汰を通して、そのような心理的な傾向が有利だったために集団間淘汰を通して発達したものと思われる。


コメント

「キリンの首は短かったが、進化して長くなった」「爬虫類が進化して鳥になった」のように、進化という言葉はよく聞く言葉かと思います。

ただ、進化って何?と問われても答えに困ってしまいます。

本書は、生物の進化とは何かという問いに具体的に答えてくれています。

ざっくり言えば、生物の内部でのランダムな変化と、生物の外部(生活環境)による淘汰の組み合わせであるようです。


興味深いのは、本書の一部分で形に関する進化だけでなく、集団で過ごすことや忠誠心など意思決定に関しても進化として扱っている点です。

人の意思決定に種々のバイアスがあったり、マズローの欲求5段階で例示されているような意思決定の優先順位があったり、カクテルパーティー効果として知られている認知的な偏りがあったりしますが、それらも変化と淘汰の中で蓄積されてきた、今生き残っている人類に共通した特徴かもしれないと思えました。



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