井上明人:ゲーミフィケーション<ゲーム>がビジネスを変える、NHK出版、2012
Chapter 1 ゲーミフィケーションとは何か
Part 1 ソーシャルはゲームへ
マイバラクオバマ・ドットコムにおける「ゲーム」は、オバマを「知る」ことに主眼を置いていない。そうではなく、オバマを支えるための直接の力=選挙活動という行動を起こすために機能した。
Part 2 ゲーミフィケーションの誕生
ゲーミフィケーションを考えるのであれば、一回目の行動の後に、二回目、三回目、四回目…五十回目の人の行動を考える必要がある。情報の拡散だけでは人は繰り返し動かない。何度も繰り返し動くための仕組みを用意する必要があるのだ。
Part 4 ゲーム環境の拡大
フィードバックが非常に遅く退屈な行為として、風呂炊きというものがある。そして、実際にその退屈な行為をPCゲームにしたリアルタイム風呂沸かしゲーム「風呂」というゲームがあるが、これが実につまらない。
Chapter 2 ゲーミフィケーションを考える
Part 5 ゲーミフィケーションの実践のために
第一は、既にある行為をベースにアイデアを発想する方法だ。すなわち、既存の業務や日々行っていることのなかに、いかにしてゲームを持ち込むかということだ。ダイエットや禁煙、あるいは顧客や従業員とのエンゲージメントなどのなかにゲームの要素をどう持ち込めばよいのかを考える。
Part 7 多用なゲームの可能な社会へ
もしも、会社で働く同僚たちに、五時で退社することを共有してもらえるようなゲームを機能させることができたら?たとえば、五時になって、子育てをしている同僚を退職させることに失敗したら、全員が「失敗した!」と落胆することができたなら?もしも五時に帰ることをニコニコと共有することができるようなゲームが設計できるようになったら?
コメント
同じ価値を生み出せる好意であれば、退屈に耐えてその成果を得るのと、ゲームとして楽しみながらその成果を得るののどちらが良いでしょうか?
ゲーム=遊び、ととらえると、ゲーミフィケーションを業務の一部に取り入れるのには抵抗があるかもしれません。他方、既に私たちが接する多くの物事にゲームの要素が知らず知らずのうちに取り入れられていることは本書で繰り返し書かれています。
ゲーム=能動的な動きの動機付けの方法、ととらえることができたら、ゲームに触れてこなかった人たちにも受け入れやすいのかもしれませんね。
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