東京ディズニーランドや東京ディズニーシーに行くと、アプリで待ち時間が確認できます。
ゲストは、アプリに表示される待ち時間を参考にして、空いているアトラクションに向かうか、混んでいても並ぶかを検討します。
このときの意思決定は、習慣ではなく、熟慮を経てなされています。
熟慮を経ることにより、嗜好のそれぞれ異なる個人個人にとっての合理的な判断がなされることになり、結果的に混雑の平準化や満足度の向上につながっていると思います。
前置きが長くなりましたが、スーパーの混雑する時間をさけて来店してもらう方法を、東京ディズニーリゾートをヒントに考えてみます。
混雑を覚悟のうえで混雑する時間に来店するか、混雑は嫌だから空いている時間に来店するか、ということを熟慮してもらうことができれば、習慣的な時間の使い方によりもたらされている混雑を回避できる可能性が高まりそうです。
一日のうちの来客数の推移を貼りだしているお店もあるようです。
それをもう一歩発展させてみたいと思います。
来客数は数十人や数百人といった大きな数になります。
何十人、何百人という人数は、普段私たちが接する人数と比べてずいぶん多いので、どれだけ混雑しているのかなかなかイメージしにくいです。
東京ディズニーリゾートでは、「待ち時間〇〇分」と表示されています。
何十分という時間は普段の生活でも使う身近な単位です。
スーパーの人数を、もっと身近でイメージしやすい数字で表現できないでしょうか。
レジで待つ人数はどうでしょうか。
目の前に並んでいる人をイメージしやすそうです。
ミルグラム実験やアイヒマンテストの名で有名なアドルフ・アイヒマンが次のような言葉を残しています。
「1人の死は悲劇だが、集団の死は統計上の数字に過ぎない」
イメージしやすいかどうかは、人の意思決定や行動に影響を及ぼすかどうか、ということにつながっているようです。
事実を伝えることで期待した効果を得られないときは、イメージしやすい事柄に置き換えることを考えてみてもいいのかもしれません。
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